“傾聴AI”が心の声を聴くー世界自殺予防デーに24時間対応の悩み相談窓口を無償開放へ
- 一般社団法人 ZIAI
- 2024年9月10日
- 読了時間: 3分
一般社団法人ZIAI(所在地:東京都渋谷区 / 代表:櫻井 昌佳 / 以下、ZIAI)は、2024年9月10日(火)の世界自殺予防デーから9月16日(月)までの自殺予防週間において、自社のAIチャットシステムを全国に無償開放します。この取り組みは、悩みを抱えるすべての人に24時間365日対応できる相談窓口を提供することをお知らせいたします。

■心に寄り添う”傾聴AI”
「深夜、どの相談窓口にも繋がらなかった時に、AIがすぐに対話を開始して話を聴いてくれたことで孤独感を癒やしてもらえた。」
ZIAIは、2020年に自殺対策を目的とした非営利組織として発足して以来、生成AIを用いた自殺予防・相談支援のあり方を変えることに取り組んでいます。今回、全国に無償開放する悩み相談AIチャットシステムは、自治体などに導入されているシステムと同じ独自の”傾聴AI”を搭載しており、24時間いつでも利用可能です。
対象期間:2024年9月10日(火)〜9月16日(月)
周知方法:Google広告を活用し、関連キーワードで検索している人を対象に情報を配信
■自殺対策に”傾聴AI”ができること
ZIAIは、早期発見と初期介入が自殺予防のカギであるという信念のもと、「一次予防」に注力してきました。これまでにある自治体では、市民から寄せられた延べ10,000件以上の悩み相談に傾聴AIが対応し、平均満足度は82.5%を記録。また、ある学校では親やカウンセラーに相談できなかった生徒たちから50件/月の相談が寄せられ、傾聴AIと対話した後に本人同意のもとで学校に連携し、2件の不登校・自殺予防を実現しました。

加えて、自殺のリスクが高い状況においても、傾聴AIが瞬時に対応できることで命を救う可能性が高まります。統計によると、日本人の約30%が人生の中で一度は「自殺を考えたことがある」と回答していますが(令和3年度自殺対策に関する意識調査報告書 / 厚生労働省)、実際に自殺で亡くなる人はその中でも2%前後。つまり、「死にたい」という感情を抱えることは私たち人間にとってそれほど珍しいことではなく、その感情には大きな波があることを示しています。
さらに、自殺の企図が決意されてから実行に移るまでの時間を調査した海外の研究では、44%の自殺企図者が10分以内に、3時間以内には73%が行動を起こしていました。つまり、「死にたい」という感情の波が現れてから短時間に危機介入できれば、より多くの命を救う可能性が高いということです。

「死にたい」という感情が珍しくない中で、人間カウンセラーによる相談窓口の対応率を常時100%にすることは非現実的です。ZIAIの「傾聴AI」は、こうした瞬間に即座に介入するために、24時間/365日 対話を通じて孤独感を和らげ、必要に応じて適切な関係機関・担当者への連携を行うことでのでに繋げ、有事を未然に防ぐ取り組みを行っています。
非営利型 一般社団法人ZIAIについて
自分を殺すのではなく、自分を愛せる社会を創ることをミッションとした非営利Tech集団です。AI×カウンセラーによる新たな相談体制の構築をはじめ、テクノロジーを軸にした自殺予防の仕組み作りを行っております。メンバーは社会起業家やスタートアップのCTO、海外在住のデータサイエンティストなど、それぞれが本業を持つスペシャリストで構成されております。
自殺行為自体を未然に防ぐことは、この問題の根本的解決ではありません。それに至った背景や原因を取り除いて初めて、その対象者にとって意味のある活動になります。ZIAIは今後もテクノロジーを軸に、国や地方自治体、医療や教育機関、NGOとの有機的な連携を促進し、自殺念慮を予防するための解決策を模索し続けます。
公式ウェブサイト:https://www.ziai.jp/