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テクノロジーでカウンセリングを日常に溶かす

近い将来、IoTや5Gの発展した先には、生活インフラとしてスマートホームやスマートロボットが当たり前になる。人々がスマートフォンに内蔵された音声入力を積極的に使用することで、音声認識・合成技術が飛躍的に進歩。人間が話しているのと変わらない発話が機械で実現可能になる。それぞれに内蔵されたスマートスピーカーには、心の健康診断としてAIアルゴリズムが内蔵され、家や車の中でスピーカーに話しかけているだけで、人々が気づかないほど自然にカウンセリングが行われる。

一方で、ゲームやesportsの盛況を受けたVR/AR技術もさらに進化する。特に10代や20代の若年層は、バーチャル空間で余暇を過ごし、話すことが当たり前に。さらに、デジタルで構築された仮想空間内で仕事を完結させる企業も出てくる。それらバーチャル空間には、現実世界と同じようにカウンセラーアバターも存在し、人々は自宅から自分の素顔を見せずに、気軽に相談やカウンセリングを受けることができるようになる。相談者はアバターが人間なのかAIなのかはわからない。その人の健康状態や会話内容に応じて、裏では人とAIが柔軟にスイッチしているから。

過去20年は「自殺行為」そのものをどう防ぐかという議論や対策が中心だった。今後20年は「自殺念慮」を予防するために社会システムをどうアップデートするか、そしてそれに対する打ち手を考えなければならない。そのための技術基盤は着々とできてきている。テクノロジーの発展により、カウンセリングが日常に溶け込んでいく。そしていかなる健康状態/精神状態の人に対しても、すぐにしかるべき医療機関やカウンセラーへの橋渡しが可能になる。重症化する前に手を打つことで、人々の心の健康は大きく改善される。これが我々ZIAIが描くメンタルヘルスの未来。

何十年経っても変わらないもの。それは「悩みを打ち明けたい」、「話すことで楽になりたい」という人間の根源的な欲求。一方で、その欲求の解消手段は生活様式やテクノロジーの進歩によって大きく変わっていく。「変わる」というよりは選択肢が「増える」の方が正しいのかもしれない。カウンセリングの形も対面から電話へ、電話からチャットへと主流の相談手段は変わってきたが、依然として対面で人と話したいというニーズは多く存在する。大切なのは、人間のカウンセラーが対応しなければならない場面に彼らの時間を集中する環境を整えること。テクノロジーの進化により、この境界線は変化していくだろう。そして今後もVRやAIなどの発展により様々な手段が増えていく。ZIAIはそれらを司る頭脳として、テクノロジーを活用して心のセーフティネットを拡張していく。もっと人に優しい世界、一人ひとりが自分自身を愛せる社会を創るために。

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